福岡未踏的人材発掘・育成コンソーシアム(略称、福岡未踏)の1期自由課題コースにご応募いただきありがとうございました。
今回、40件のエントリー、その中で実際に提案書が提出されたものが33件でした。書類審査と面接審査により以下に示す5件をProとして採択いたしました。
これから7ヶ月、開発に取り組んでいただき、それぞれどのような成果が生み出されるか、楽しみにしています。
Pro採択者一覧
代表 | 所属 | 提案名 | メンバー |
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石橋 龍馬 | 大学生 | 耳介筋による耳の動作を入力源として手を使わず選曲や音量調節等を行える左右一体型イヤホン | 個人 |
伊藤 大輝 | 大学生 | The EasyAI Flows:業務改善ツールやオートメーション専用自律型ノーコード開発運用基盤の開発 | 寺元 一耕 |
佐竹 茉莉花 | 大学院生 | TouchCanvas:温度と振動のデザインが可能な触覚創作・共有プラットフォーム | 個人 |
平岡 滉司 | 大学院生 | SAW-Ring:表面弾性波センシングによる多入力チャネルリング型デバイス | 個人 |
本田 祐大 | 大学院生 | ミュル ~非線形反射記憶を用いた感情のぶつけ先となる他者的インタラクションシステム~ | 個人 |
総括コメント
多数のご応募、ありがとうございました。採択された皆様、おめでとうございます。まだスタートラインに立っただけですので、これから7ヶ月の成長を期待してます。
今年の提案の特徴は、文字の多い提案書が多かったことです。生成AIが広がり、簡単に文字が出力できるようになりました。ちょっとしたメモがそれなりの文章になり、提案書が書けた感が生まれる気持ちは分かります。しかしながら、自分の思いが詰まった提案書と、生成AIで頑張った提案書は一目瞭然です。作りたいソフトウェアやサービスがあれは、自ずとその画面イメージやデバイスの設計なんかも考えるでしょう。そんな絵が一枚もないような提案書には違和感しか感じません。
もう1つ、生成AIの影響は、均質化です。最初に話を聞いた時から、角が取れて丸くなって、普通になってしまった提案もありました。生成AIとの壁打ちは、アイデアを練るときの有用な手段ではありますが、使い方を誤るとせっかくの尖ったアイデアが台無しになります。想像力は人間が持つ強みです。生成AIは過去データに基づいた意見を言ってくれますし、無駄に褒めてきます。そこに気持ち良くなってしまったら人間の負けです。
今回採択された課題は、その人ならではのやりたい事が見える提案でした。荒削りでも、伝え方が下手でも、やはり、見えるものです。
福岡未踏は、変人を探してます。アイデアのブラッシュアップは、角を削って洗練させることではありません。角を尖らせて、さらに切れ味をよくする作業です。自分と向き合い、友と相談することで、きっと未踏なアイデアが閃くと思います。第2期でのリベンジをお待ちしてます。
(統括PM 荒川豊)